2015 年度版PM_(2.5) 排出インベントリの改良 1.全体構成と発生源プロファイル

摘要

2013 年より業務を開始した環境省のPM_(2.5) の発生源情報「PM_(2.5) 排出インベントリ」は、改定による継続的な整備を経て、現在、利用申請に応じ2012 および2015 年度対象のデータを提供している1)。図1 に対象とする発生源と推計のベースとなった調査等を示す。環境省内でも排出インベントリに関係するさまざまな調査があり、「PM_(2.5) 排出インベントリ」はそれらの知見を反映し、発生源の網羅的な把握につとめてきた。「PM_(2.5) 排出インベントリ」は、大気中での一連の化学反応や気象影響を踏まえてPM_(2.5)濃度を再現する大気環境シミュレーションの入力データとしての役割も担っているが、図1 で示した調査の多くは全国?年間値であることも多く、各種の統計指標を用い、反応時間?気象現象に応じた地域分布と時間変化の情報を持つデータとして整備した（表1）。