航空自衛隊美保基地の役割とC-2 への期待

摘要

本年3 月、待望のＣ－２輸送機が航空自衛隊美保基地に正式配備をされ、自衛隊における新たな輸送機の時代が切り拓かれました。顧みれば、航空自衛隊の輸送機部隊は、昭和３０年に米空軍から譲渡されたＣ－４６輸送機をもって航空輸送任務を開始して以来、ＹＳ－１１、Ｃ－１中型輸送機、Ｃ－１３０Ｈ戦術輸送機、Ｂ－７４７政府専用機、Ｕ－４多用途支援機、ＫＣ－７６７空中給油・輸送機等を導入し、航空自衛隊のみならず、全自衛隊の人員・貨物の空輸の重任を遂行するとともに、災害派遣に際しても阪神淡路大震災や東日本大震災、近年では伊豆大島台風被害や熊本地震被害において、被災地等へ救援物資等の空輸を昼夜分かたず行ってきました。また、国外においても、平成以降、国際平和協力活動等においては欠かすことのできない存在として航空自衛隊の輸送機がその活動の一翼を担い、アジア・太平洋地域のみならず、南米や中東・アフリカに至るまでその活動範囲を拡げ、現在我が航空自衛隊の航空輸送活動は、海外からも高い評価を得るまでに至ってきました。