オンデマンド型フィードバック制御に基づくセルフチューニング一般化最小分散制御則のノイズ環境下における考察

摘要

オンデマンド型フィードバック制御とは，目標値追従を達成するという要求に応じてフィードバック信号が現れ，目標値追従が達成された状態ではフィードバック信号が0 となる制御手法である(1) (2)．これまで本研究では一般化最小分散制御則(Generalized Minimum Variance Control: GMVC) (3) を既約分解によって拡張し，制御則に新しい設計パラメータを導入することでオンデマンド型フィードバック制御則を構成していた．しかし，この制御則によって得られる制御系については，ノイズを含む環境下での考察があまりなされておらず，また，設計パラメータは定数に限定していた．そこで本報告では，ノイズを含む環境下におけるオンデマンド型フィードバック制御系について，著者らが行ってきた強安定系の構成に関する研究(4) (5) をもとに，設計パラメータを安定な有理関数として与え，セルフチューニングコントローラを構成した場合の制御結果を示す．