帯水層蓄熱空調システムの普及に向けた研究開発 (第1報）都市域での利用を目指した揚水•還水切替型熱源井の開発

摘要

わが国の大都市域の大半は沖積平野の臨海部こ位置しており、エネルギー需要も旺盛である。一方、その足下 には多層の帯水層が存在し、熱的にも利用ポテンシャル の高い地下水が豊富にする。しかし、戦後の高度成 長期、大量の地下水揚水が行われた結果、地下水位が大 幅に低下し、粘土層の圧密沈下による地盤沈下が広範囲 に発生、建物基礎や橋梁、防波堤等の都市インフラに甚 大な被害を与えるに至った。このため、現在に至るまで 地盤沈下を経験した地域では、厳しい揚水規制が継続し ている。