近傍領域の特徴を考慮した小領域の多段階統合による画像の領域分割

摘要

コンピュータビジョンにおける重要な課題である画像の領域分割において，小領域の複数回の統合により 画像の領域分割を行う手法であるHierarchical Feature Selection (HFS)[1]では，統合の回ごとに異なる特徴量の重 みを用いることにより高精度かつ高速な領域分割の実行が可能である.しかし，柄や模様を含む領域の適切な分割は 困難である.本研究では，HFSにおいて統合対象の領域から特徴量の抽出を行う際に，適切な重みを付与した近傍の 領域の特徴を考慮し，新たな特徴量の追加の検討を行うことにより，柄や模様を含む領域の適切な分割を試みた.実 験では，HFSと同程度の性能を維持しつつ，HFSと比較した柄や模様における分割の精度の向上を達成した.