石材特徴抽出による熊本城石垣領域推定に関する研究

摘要

熊本城復興支援として石垣画像から石材輪郭の自動抽出を行う手法について検討する.これまでの研究では，石材輪郭部の特徴となると考えられる直線性が高い部分を背景ラベルとして指定してGrabCutする手法や線分の代わりに輝度の低い部分を用いてGrabCutする手法，Watershedを用いる手法，GrabCutとWatershedを組み合わせた手法について検討してきた.本稿では，これらの手法による抽出結果を石垣画像全体で求めた.抽出結果について視觉的評価を行ったところ検討した全ての手法のうちのいずれか少なくとも1つで高精度な輪郭抽出を行えたものをカウントしたところ全体のおよそ7割の石垣画像では良好な抽出結果となった.