二段式CAMUI 型ハイブリッドロケットの飛行実験による空中発射運用のための液体酸素セトリング方法の実証

摘要

著者らは、微小重力環境や超音速飛行環境を手軽に低コストで提供することを目的とし、CAMUI 型ハイブリッドロケットの開発を行っている。CAMUI は本ロケットの燃焼方式である縦列多段衝突噴流（Cascaded Multistage Impinging-jet）を意味し、衝突噴流熱伝達を利用することで火炎から燃料への熱流量を増大させ、従来ハイブリッドロケットよりも高い燃料後退速度及び推力を得やすいという特徴がある。燃料にポリエチレン、酸化剤に液体酸素を用いており、これまで既にJAXA や大学での飛行試験、宇宙教育イベントや企業PR のための打上げなどで実用運用がなされ、一方で2012 年には超音速域での飛行試験、2014 年には推力15kN 級エンジンの地上燃焼試験に成功するなど開発が進められている1)。