招待講演光ネットワークの高信頼化に向けたエラステイック光パス制御方式

摘要

通信ネットワークは重要な社会インフラであり，通信の途絶による社会的影響は甚大である.そのため広域災害発生による多重障害に対しても通信の途絶を防ぐ技術が求められている.通信途絶の防止を目的に予備の光パスを追加設定するためには波長リソースを事前に確保する必要がある.我々はエラスティック光ノードの導入により，通信路品質に応じて効率的に光パスを収容することで使用波長リソースを節約可能である点に着目した.この節約した波長リソースに予備の光パスを追加設定することで復旧性能の向上が期待できる.本稿では，光ネットワークの高信頼化に向けたエラスティック光パス制御方式を提案し，日本の地域特性を考慮したトポロジーモデルにおいてシミュレーション評価により復旧性能向上を確認したので報告する.さらに提案制御方式を含む災害管理のフレームワークの普及·展開を目的として国際標準化への取り組みを紹介する.