2J05低Re数領域におけるフクロウ翼の空力特性

摘要

民間航空機など高レイノルズ(Re)数で飛行する航空機の研究が進む一方，航空機の活用の多様化により，近 年では小型航空機MAV(Mcro Air Vehicle)，火星探査航空機などに代表されるRe <105の低Re数で飛行する航 空機が登場し，低Re数翼型の高性能化に向けた空力特性の研究が盛hになっている.Re <105の低Re数領域 では，高Re数領域よりも早期の層流剥離を生じ(1)，さらに剥離剪断層が翼面上に再付着することにより，層流 剥離泡を形成することが知られている(2).また層流剥離泡の形成•崩壊は揚力非線形性を生じることが報告さ れている(3).このような複雑な流れ場の中，Schmitz(4-5)らは低Re数領域において空力性能が良い翼型特徴を報 告している.しかし，剥離泡の挙動はRe数や翼型形状に対する依存度性が強く，特に翼型形状と流れ場やRe 数との関連などの詳細は課題が残っている.そのために低Re数領域における基本的な流体特性及び空力特性 の解明は不可欠である.