2J07 3翼素高揚力翼型における 低騒音設計に向けたスラット配置最適化

摘要

航空機の騒音は，エンジンの動作に伴うエンジン 騒音と，高揚力装置や降着装置から発生する機体空 力騒音の2要素に大別される.近年では高バイパス 比エンジンの採用などによりエンジン騒音の低減が 図られており，特にエンジン出力が絞られる着陸時 においては，機体空力騒音が相対的に卓越してきて いる⑴.したがって，将来型機ではエンジン騒音だけ でなく，機体空力騒音を削減できるような空力形状 を検討する必要がある.このような試みとして，国 内では宇宙航空研究開発機構JAXA(Japan Aerospace Exploration Agency)の「機体騒音低減技術の飛行実証 FQUROH(Flight demonstration of QUiet technology to Reduce nOise from High-lift configurations)」フ。ロンェ クト[2]が挙げられる.このプロジェクトでは，スラッ ト•フラップなどの高揚力装置や降着装置周りに付 加する騒音低減デバイスの検討や，機体騒音低減技 術の実証のための騒音計測技術の開発が進められて いる.