非接触給電システム用二次側コンバータのスイッチング周波数に対する効率特性に関する一考察

摘要

非接触給電は電気的接点を持たずに電力を伝送できる技術で，この技術を応用することにより，デザイン性や利便性，安全性の向上が見込まれる。これらの利点から，非接触給電が電気自動車のバッテリー充電器に応用されることが期待されている。非接触給電をバッテリー充電器へ応用することにより，充電する際の給電プラグの抜き差しによる煩わしさ，給電ステーションの景観，感電の危険性といった問題を解決することができる。さらに，給電ポイントを家庭の駐車場だけでなく，公共交通機関の各所に設けることにより，頻繁に充電を行うことができれば，電気自動車のバッテリー容量を小さくすることができる。しかし，非接触給電システムには，プラグを用いた給電に比べて電力変換効率が悪いといった課題が存在する。そこで，本稿では，非接触給電システムの効率改善を目的とした研究成果のうち，二次側コンバータのスイッチング周波数に関して考察し，得られたガイドラインについて報告する。