再生医療の細胞培養施設の気流改善に関する研究 第2報　細胞加工作業周辺の局所清浄化の検討

摘要

自己循環型クリ一ンユニットの気流整流化によるBSC前面の環境改善に関する評価を行い、以下が明らかとなった。 ·CPCの名目換気回数を、BSCの給排気量も含めて30回/h一定とした場合、CPC単独運転またはCPCとBSCの併用運転のみでは局所空気交換効率は0.6～0.8であつたが、自己循環型クリーンユニットを採用することにより1.1～1.3に改善した。 ·HEPAフィルタが設置されていない一般空調の培養室に自己循環型クリーンユニットを導入した結果、BSC前面の気流を下向き気流に改善し、塵埃濃度が1/3に低減した。 以上より自己循環型クリーンユニットは開放系CPCの利便性を有しつつ、BSC内部作業域への異物混入リスクの低減する効果があると考えられる。