RTC搭載型フィールド実験用電源管理システムの省電力化に関する検討

摘要

東北の津波被災農地における復旧活動が進行する中，高塩濃度の土壌における水分量計測の困難性および塩類土の高い空間変動性が明らかとなつた。これらの問題に対して共著者である石川らの研究室では，クラウド環境でのデータの統計解析を含む高精度な土壌水分?塩分量計測センサーネットワークシステムの確立を目指した研究を行つている。現在，熊本県のトマトハウスと福岡県の有明高専学内でシステムの動作検証を実施している。動作検証の中で，データの欠落および電力の不足といつた問題が発生した。データの欠落に対しては，システム内の通信用モジュールの設定変更ならびにプログラムの改良を行っている。また，電力の不足に対しては，太陽光パネル?バッテリーを大発電量?大容量のものに交換するといつた措置がとられている。しかし，大発電量?大容量の装置を使用する場合，システムが大規模?高コストとなってしまい，フィールドでの実験に制約がかかる可能性がある。