地域内情報流通ネットワークの構築に向けた無線LANアクセスポイント装置に関する検討

摘要

本稿では，地域内情報流通ネットワーク(CIN)の展開の一環として，マイコンボードRaspberry Piを用いてAPを試作した。また性能比較のため，一般的なラップトップPCを用いてAPを試作した。各装置を用いマルチホップネットワークを構成し，その通信性能について実験により評価を行った。その結果，期待できるスループットに関する考察を得た。今後の展開について以下に述べる。今回の検討では、マルチホップの実現について，スタティックルーティングを用いた。今後はより実用面を考慮し，適切なルーティングプロトコルの検討と実装について検討する予定である。また，本稿の検討で得られた知見をもとに，民間企業に委託してのより実用的なAPの開発を行う。そしてAPを数台試作し，東海大学高輪キャンパス構内に設置し，東京都港区職員および近隣住民の協力を得ての実験を行い，街中への装置導入と実験の働きかけを行う。また，地域見守りシステム(CCS)との連携について検討する予定である。