筋電信号を用いた認知状態推定に関する試み

摘要

表面筋電信号は，動作部とは違う場所を測定することで動作を推定できるという利点から，研究が盛hに行われている.また認知状態の推定に関する研究も近年注目を集めている.本研究では把持動作から人間の認知状態を推定する研究に着目した.この研究では水が入ったコップについて，蓋がある場合と蓋がない場合の2つの状態を手の関節角度とコップの姿勢から識別する.筋電信号から指の関節角度をニューラルネットワークを用いて予測できることが知られているので，この手法で推測した角度を用いて認知状態の推定を試みた.指の角度推定は8割程度の精度で行うことができたが，指を動かす筋肉と把持を行う筋肉は違うため，筋電信号から認知状態の推定は行うことができなかった.