河床の力学的平衡状態に基づく樹林化回避地形の推定

摘要

一定流路幅かつ直線流路に人工改修された河川の河床には，交互砂州や複列砂州と呼ばれる周期的な底面起伏が普遍的に存在する. この周期的な底面起伏には，近年では河川管理者が意図しない樹林が繁茂し，その領域が拡大（以下，樹林化）している．樹林化は，その樹林群による河積阻害1) や洪水流の偏流による護岸や根固めの安全性の低下要因となる．このため，その動態を解明?予測することは治水安全上の重要な課題となっている．