釧路町遠矢コレクティブハウジングに関する研究:居住者同士の交流状況の分析

摘要

コレクティブハウジング１）（以下ＣＨ）は1930年代に北欧で生まれた新しい住まいの概念である。日本においては近年徐々に供給事例が増え、北海道では平成18年に初めて釧路町遠矢コレクティブハウジングが誕生した。本研究では、釧路町役場都市建設課と遠矢ＣＨの属性の異なる４世帯の居住者（高齢者単身・高齢者夫婦・核家族世帯・母子世帯）へのヒヤリング調査をもとに、居住者の交流状況とその効果を明らかにする。遠矢ＣＨは各棟１階にシルバーハウジングと２～３階に一般住宅をもつ公営住宅で、Ｔ１棟とＴ２棟の２棟から成り、合わせて40世帯が居住している。また、地域交流・福祉サービス拠点の役割を兼ねる遠矢コレクティブセンターが隣接する。