非一方向流型クリーンルームの清浄度回復性能評価における測定点選定方法

摘要

医薬、食品関連施設では、気流による汚染物質の攪伴・希釈効果を利用した非一方向流式クリーンルームが多く用いられている。また、半導体、液晶等の産業用クリーンルームにおいても、ランニングコスト削減等の観点から、タスク・アンビエント方式1)など非一方向流式の気流方式が採用されるケースも増えてきている。これら非一方向流式クリーンルームの性能評価手法として清浄度回復性能試験がある。本試験の詳細については、ISO14644-3(2005)2)に2種類の方法が定められているが、測定点の選定方法について具体的に示されてはいない。非一方向流方式クリーンルームでは、清浄度を維持するための気流性能が場所により大きく異なるため、測定箇所の選定によりクリーンルーム性能の評価に違いを生じる可能性がある。本研究では、非一方向流式クリーンルームと対象とした換気性能の空間分布についての考察を行い、清浄度回復性能試験において簡便かつ適正な測定箇所の選定を可能とする方法を検討した。