新規な低粘性型増粘剤系高流動コンクリートの基本特性(その1 室内試験による評価)

摘要

一般的なスランプコンクリートの調合をベースとした安価で汎用的に製造•施工することが出来る低粘性型の増粘剤系高流動コンクリート(SDC)を提案し，その1では室内試験によりSDCの基本特性を評価した。得られた知見を以下に示す。1)目標スランプ(フロー)の変更に起因して，SDCはOCよりも混和剤使用量が1.5～2倍程度増加した。2)SDCは非常に低粘性で変形速度も速く，また，間げき通過性も良好であることから施工性の改善が図れるものと考えられた。3)混合剤使用量の増加に伴い，SDCの凝結時間はOCよりも90〜120分程度遲延した。4)SDCのブリーディング量はOCと同であり，ブリーディングの抑制効果は既存のSCC程高くはなかった。5)SDCの强度発現性や乾燥収縮特性はOCと同等であり，4.5%程度の空気量を連行することで高い耐凍害性が得られた。6)SDCは本会規定を满足する性能が得られた。