塩化ビニル系廃材を用いた再生樹脂シートの品賢予測および配合手法に関する基礎的研究(その6. 加熱による性状変化)

摘要

今回の研究において，再生樹脂シートの品質は，加熱期間の増加に伴い，質量減少量は増加し，引張強さ比は向上，伸び率比は低下する傾向があることを明らかとした。その原因として，再生樹脂シートの組成成分の一つである可塑剤の減少が強く影響したためと考えられ，その可塑剤の滅少量により品質の予測が可能となる。しかし，今回の研究では，再生樹脂シートの劣化傾向が微弱であり，明確な傾向の把握には至らなかった。そこで今後の課題として，加熱促進期間を大幅に伸ばし，品質への明確な劣化傾向の把握が必要である。