執務空間におけるActive Designがワークスタイルに与える影響に関する研究その4研究概要、アンケート結果

摘要

本報（その4)では、研究概要及び執務者の属性に関する結果を述べた。以下に得られた知見と課題を示す。1) 研究職という同じ職種の中でも、性格や自己効力感などにばらつきが見られ、多様なタイプの報務者が存在していることが分かった。2) オフィス環境満足度に対して温熱環境と音環境の満足度が大きく影響を与えていることが分かった。このことから、知的生産性向上には快適な温熱環境と業務内容に対して適切なとなるような設計が必要である。3) 業務の違いによって環境因子ごとの集中阻害の程度が異なることが明らかになった。4)席の移動をしたいと申告する執務者が半数いる一方で、日中の席移動の頻度に対する申告は0回が6割近くを占めた。席の種類の少なさや席周辺の環境の変化が少なく、執務者が移動したくなるような席が少ないことが考えられる。