住宅における床チャンバーを利用した空調に関する研究(その23)空調室と送風経路の温度の測定と空調室のGFD解析

摘要

今回の二つの戸建住宅の測定とCFD解析で，住宅Aは空調室で空気が十分に混合するだけの空間があり，さらに建築ダクトや床チャンバーを介することで吹出口の温度差が小さくなることがわかった。一方，住宅Bは住宅Aに比べて空調室で空気が混合する空間が小さく，送風フアンの位置によって送風される空気に温度差が生じ，さらに送風ダクトで他の空気と混合せずに吹出口に送風するため，送風ファン吸込口の温度差が吹出口の温度差に影響していることがわかった。今後はより空調室の解析結果を実状に近づけるための検討を行い，形状と机器配置の検討を行う予定である。また住宅Bでは床チャンバーで温度低下が生じたと考えられることから，床チャンバー内の温度低下の検証も行う予定である。