密集傾斜地集落の持続性と安全性に関する分析: 和歌山市雑賀崎集落池ノ丁をモデルケースとして

摘要

一集落においても危険要因は異なり、集落全体が抱える問題を抽出・把握した上で、さらに小単位の調査を繰り返し、集落計画のルールづくりを具体的に提示することで住民の意見を取り入れることが可能となる。安全性の懸念事項は物理的要因と人的要因の両方により発生している。提案としては、物理的要因の改善により人的要因の解決を図るものであり、これは集落づくりの第一歩となって、若年層にとってもより快適な住環境づくりと位置づけている。物理的要因の改善は住民のみでは行えない要因が多く住民・自治体・行政が三位一体とならなければならない。そのためには、やはり住民の自発的な行動が先決、不可欠である。住民にとって、集落を改善していくことや家屋の耐震・耐火に関して個人では難しいと思っていることやっ防災情報が不足しているため、住民同士の話し合いの場を持ち、意識を高める必要がある。