高付着型エポキシ樹脂塗装鉄筋の特性について

摘要

近年、沿岸地域のコンクリート建築物において、コンクリート内部の鉄筋が腐食し、ひび割れ、剥離が生じる被害が拡大している。土木の分野では対策としてエポキシ樹脂鉄筋が一般的に普及しているが、建築の分野での普及が遅れているのが実状である。建築物の耐用年数、エポキシ樹脂鉄筋の価格の問題もあるが、採用に際しては付着応力度を85％に低減して付着強度設計をする必要があり、課題となっている。しかしながら、コンクリートの高強度化に伴い、建築物の長寿命化が進められ、建築の分野でのエポキシ樹脂鉄筋の技術開発と普及が急務と考えられる。