緊張ＰＣ鋼棒によるＲＣ造柱梁接合部の耐震補強法に関する研究:偏心した十字形接合部に対する補強性能について

摘要

本研究により以下のことが確認された｡（１）試験体IJE1(3 面をPC 鋼棒で補強, 偏心側接合部を縞鋼板で補強)は，3 体の中で破壊性状や強度などの力学的性状が一番良く,IJE2,IJE3 に用いた梁端補強は効果があまり見られなかった｡（２）縞鋼板は層間変形角1.0 ～ 1.5% 位から補強効果がなくなっている｡(３)接合部パネルと縞鋼板の付着を良くし,効果を増大させれば,接合部の損傷を防ぐことができる可能性がある｡　今後は, 接合部の表面と縞鋼板の付着部にアンカーを打ち, 付着を良くして実験を行う計画である｡