カフェ・喫茶店の客席空間に関する傾向分析: 周南市中心市街地をケーススタディとして

摘要

現在の日本全国の喫茶店・カフェ経営業者1,180 社の2017 年の売上高合計1)は，前年比4.6％増の6,415 億3,200万円となり，市場規模の拡大傾向が続いている．近年では，喫茶・カフェ空間は，様々なニーズに対応するため多様化し，飲食だけでなくくつろぎ空間の役割を持つようになっている．周南市においても，2018 年に改築された徳山駅には，新たに3 店舗のカフェが設けられ，その需要は高まっているとみることができるが，規模や立地状況などその実態は明らかとされていない．関連する既往研究として，松江市中心部における喫茶店店舗の空間構成分析2)では，コミュニティのサロンとして平面的な傾向分析が行われている．