ダンプビルディングの室内環境と健康に関する研究その14　住宅のダンプネスと浮遊真菌濃度ならびに温湿度

摘要

住宅のダンプネス( 高湿度環境) と喘息やアレルギー性鼻炎などの健康影響との関係に着目した先行研究は多い。WHO は2009 年にダンプネスと真菌に関する室内環境ガイドライン1) をまとめ， その時点までのダンプネスに関連する知見を整理している。その上で， ダンプネスと健康影響との関連には解明されていない点があるもののダンプネスを無視できない室内環境上の問題としている。ASHRAE においてもダンプネス問題に対する立場を明確にするために声明を出し， 不明な点が多いことを認めながら， 高湿度環境による微生物汚染を防除するための研究開発が必要であることに言及している2)。