菜園付きコーポラティブ住宅における共同性の特徴に関する研究その2: 春夏期の菜園活動と居住者コミュニティ

摘要

「農のある暮らし」というテーマの下に、郊外における生活が再評価されつつある。これは様々なライフスタイルの中の1つとしてだけでなく郊外における不耕作農地の活用という観点からも注目に値する。こうした暮らしに共感する人たちが共同で農菜園を持つ例も増えつつある（例：市民農園、クラインガルテンなど呼び方は様々である）が、より踏み込hだ形で、共同菜園と共同居住を一体として選択する取り組みも見られ始めている。前稿では、菜園付きコーポラティブ住宅「さくらガーデン（以降「Sコーポ」と略)」を対象に、日常的な「農」と、それが共同生活に及ぼす影響について主に入居者ァンケート等により基本的な特徴を整理•分析した。