1938年塩屋崎沖地震群に対する震源の特性化と地震動評価　その1　特性化震源モデルの構築とスケーリングの検討

摘要

1938年塩屋崎沖地震群（以下，塩屋崎沖地震群）は，茨城県北部沖から福島県沖にかけて発生したマグニチュード7クラスの5地震を含む大規模な群発地震活動である. 我々は，福島県沖のプレート境界のァスペリティ把握を目的に，塩屋崎沖地震群について気象官署ゃ大学の煤書き変位記録を収集し，波形インバージョン[Hartzell and Heaton(1983)]を適用して震源過程解析を進めてきた. 植竹·他(2006)では，波形ィンバージョン解析によってマグニチュード7クラスの4地震[ィベント(Ev)1～4]のすベり分布を求めた. なお，Ev1～3は逆断層型のプレート境界地震であり，Ev4は正断層型のプレート内地震である. 本報その1では，植竹·他(2006)によるすベり分布から，特性化震源モデルを作成しスケーリングの検討を行った. その2では，経験的グリーン関数法に基づき気象庁観測点の地震動評価を行う.