フィジー諸島共和国旧首都レブ力の町並みに関する研究　その3: 歴史的景観要素の把握からみた町並み景観の特性

摘要

本研究により、レブカには歴史的な景観要素が色濃く残存し、その種別は建築物に留まらず多岐に亘つていることが明らかになつた。またそれらの要素は上述したようなレブカの空間的、景観的特性を導き出しており、そのーつーつが重要な要素であるといえる。よって現在レブカの中で一般に共有されているビーチストリート沿いの建築物に対する保存意識を、それら以外の景観要素へも拡げていくことが求められる。レブ力の町並みに関する本研究では、伝統的建造物群が持つ様々な価値の把握やその継承への課題の抽出を試みているが、本稿で取り上げた景観要素の保存·保全に関しては、更なる調査·分析によって修理や修景の際に参考となるような詳細の特性把握を行うことが今後の課題としてあげられる。