連続繊維補強材によるRC部材の補強工法に関する研究: その1.高靭性ポリマーセメントモルタルの開発研究

摘要

本研究では、高靭性ポリマーセメントモルタルの開発を目的に実験的検討を行い、次のような結論を得た。1)ポリマーセメントモルタル自体の強度を向上させるために、髙炉スラグ微粉末と二水石膏を混入する方法を提案し、マトリックス強度の大きな增加による繊維補強効果の大きな向上が確認された。2)断面修復および増厚材料に利用するための髙靭性ポリマーセメントモルタルの仕様として、ポリマーセメントモルタル（コンパウンド6号：エマルジョン=3.5:1）に対して高炉スラグ微粉末混入率=1.5（対エマルジョン質量比）、二水石膏混入率=10%（対結合材質量比）、繊維体積率= 1.5%（ポリエチレン繊維）を提案した。