PDAを用いた在宅医療支援のための医療従事者間情報共有システム

摘要

現在の在宅医療では，医師，看護師，理学療法士，ヘルパーなど，多職種の医療スタッフが，患者とその家族にそれぞれ個別に介入することで，様々な医療サービスが提供されている.しかし，スタッフ間の連絡•報告などは，郵送またはロ述などで行われているのが現状である.また，患者の病状の経過を記録する書式と内容，および手段が定型化されていないため，必要な情報の収集が難しくなる場合や，主治医と専門病院主治医間の緊急を要する連絡が困難になる場合が発生している.さらに，在宅療養継続が困難となり，入院する施設への移行が行われる際，専門医が不在のため適切な医療を提供することが難しいなどの理由から，地域病院が受け入れを躊躇する場合がある.