横浜における復興建築助成株式会社と共同建築

摘要

横浜での助成会社の実績は目覚ましいものとは言い難いが、東京市と比較して防火地区に指定された面積も小さく、市全体の復興が立ち遅れている中で、全体の3割への助成という実績は評価できる。特に伊勢佐木町という当時の横浜の繁華街においては、メインストリートを形作った商業建築の幾つかに助成会社の協力があったことがわかった。伊勢佐木町共同建築は、平面計画において三者三様の意向を細かく反映させながら、立面において一個の建築としての統一性を保っており、助成会社による共同建築の例として興味深い事例である。