事業参加世帯からみた震災復興共同建替事業の評価に関する研究: その2　事業参加世帯からみた事業評価

摘要

震災復興共同建替事業は、敷地上の問題など物理的にも、また年齢的にも自己再建が困難だった高齢世帯に、自己所有の住宅を供給する役割を果たしたと考えられる。そして、この事業自体に対する参加世帯の評価は高く、事業に対する満足度には、コミュニティの維続や外部支援者とのつながりが関わっていることが窺えた。しかし、一方で住宅そのものへの参加世帯の評価は高くなく、設計段階での参加世帯の関わり具合が事業全体としての評価に影響していることが明らかになった。この点についての検討が今後の課題であると思われる。