在来軸組工法木造住宅の構造設計手法の開発　その79　圧縮筋かいの取り付くほぞ金具接合部の耐力算定式の提案: 算定式の検証

摘要

ほぞ金具を用いた圧縮筋かい接合部のせh断伝達機構をモデル化した。要素試験により引張り力とせh断力を同時に受けるほぞ金具接合部の挙動を解明した。また、筋かい端部木口面と横架材まは柱側面間の摩擦係数が0.4を確保されていることも2面せh断試験により確認した。 筋かい角度が摩擦係数以下となる場合においては、筋かいから柱側面にはせh断力は作用せず、その場合の圧縮筋かい接合部の耐力は、ほぞ金具接合部の引張り耐力R_0に基づく力のつりあいのみで決まることを1Pの壁体実験で確認した。1.6Pと2Pの実験結果では、接合部の破壊モードはそれぞれ異なるが、ハンキンソン式でそれらの最大耐力は適切に安全側に評価されており、本モデルの妥当性が確認された。