性能設計における性能判断基準値に関する研究 (その2) 安全限界値に対する余裕度レベルの規定

摘要

本報では、時刻歷応答解析により構造骨組と構造部材の関係の定量化を図り、構造部材の限界値を基に構造骨組の累積塑性変形倍率の規定を試みた。その結果、純ラーメン構造と耐震ブレース付構造、また耐震ブレース付構造では境界梁とその他の梁について異なる応答值となった。そのため、層の限界値は架構種別ごと設定する必要があることを示した。さらに、JSCA性能メニューの判断基準值表における安全限界値に対する余裕度Ⅰ,Ⅱを評価項目ごとに見直し、最大変形に関わる性能評価項目と累積塑性変形に関わる性能評価項目に分類して余裕度値を設定する方法を提案した。