リユースを目的として柱中間部をピン接合した鋼構造骨組の力学特性

摘要

本研究の目的は，柱の中間にピン継手を有する鋼構造弾性骨組の静的外力に対する応答解析を実行し，通常のラーメン架構の挙動特性との違いを明らかにすることである.<固定化•非変化•スクラップ&ビルド＞から＜成長•縮小•可変性•持続性＞への建築物に対する社会的概念の変化から，環境負荷低滅•動産価値評価の観点に立って，従来の技術を革新する効果的な着眼点が必要とされるようになっている.そのーつの試みとして，着脱可能な接合部を有するNUS架構(New Universal steel frame System)が提案された.NUS架構は部材のリユースを前提に提案された新しい架構形式であり，中間部に梁接合仕口を有する柱ユニットと，両端にエンドプレートを有する梁ユニットを，嵌合により組み立てることで骨組を構成する.