大阪梅田地下街の迷い行動とサインに対する利用者意識: 公共空間サインのユニバーサルデザインに関する研究

摘要

分析の結果、以下の点が明らかになった。 ①　大阪梅田地下街は全ての年代の人にとってわかりに くい傾向にある。その原因とし、地下街には分岐点が 多いこと、案内サインがわかりにくいこと、サインは 存在しても見つけられにくいこと、などが挙げられる。 ②　地下街で迷った経験のある人は多く、特に20 歳代の 大半は経験している。 ③　年代が若いほど、迷った時はスマホ等の携帯電話で調 べるなどの“自己解決型”である一方、高齢になるほど、 人に聞く傾向にある。 ④　公共空間にほぼ存在するトイレやエレベーター、エス カレーター等のピクトの認知度は高く、施設により設 置の有無が異なるオストメイトトイレや待合所のピク トの認知度は低い。併せて、誘導サインには表記されず、 総合案内板等の別情報と併記されるインフォメーショ ンピクトも認知度が低い。