リンク式制振装置による低層木造建築物の地震応答制御（その2）接合部の静的載荷実験と2 層木造住宅の3 次元地震応答解析

摘要

地震時における建築物の層崩壊は，人命被害の直接要 因となるため抑制する必要がある。著者らは既報1)におい て，層崩壊被害の特に多い2 層木造建築物を対象に全層 の層間変形角を一様化する機能を有する制振装置（以下， リンク式制振装置）を提案し，静的繰り返し載荷実験と2 次元フレーム解析により有効性を明らかにした。本論で は，装置と主構造との接合部の力学性能を把握するため の要素実験を実施し，実験結果を用いてモデル化した2 層木造住宅の3 次元地震応答解析により，リンク式制振 装置の有効性および提案する接合方法の有効性を検証し た結果を報告する。