白井晟一の評論における建築作品像に関する研究

摘要

白井晟一は、自作について自らの考えを口にすることは極端に少なかった一方で、他者による評論上では数多く取り上げられ語られてきた建築家である。つまり、白井自身によって語られた内容よりも、他者によって書かれ出版されてきた数多くの評論に記された内容が、白井晟一という建築家像やその作品像を作り上げ、そのイメージが世間の人々に認識されてきたのだと考えられる。