倉敷基地LPG岩盤貯槽の気密試験における高精度計測器の精度管理について

摘要

水封式LPG岩盤貯槽の気密試験においては，貯槽内を昇圧し圧力維持状態に保つ過程で，貯槽内気体の 圧縮による温度上昇や湧水の排水による気相容積の変化，加圧気体の溶解に伴い貯槽内圧力や温度が変化 するため，これらを適正に補正して評価する必要がある．したがって，各計測項目に対する計器配置や計 測精度が，気密性の評価に多大な影響を及ぼす．筆者らは，波方基地での模擬岩盤空洞試験の知見と熱流 体解析をもとに計器の配置と要求精度を設定した．計器の選定からフィールドでの設置に至るまで，原位 置での精度実現のための机上検討や事前確認試験を重ね，設置に対する基準化と精度管理法を確立した上 で計器を設置した結果，全ての計器において要求精度を満足する結果が得られた．