投影型卓上作業支援システムにおけるハンドオクルージョン管理方法の提案

摘要

プロジェクタを用いた作業支援システムは，実在する物体にデジタル情報を直接付加できるため，ヘッドマウントディスプレイを使用したシステムよりも作業精度が高いことが確認されている．一方で，投影情報がユーザの手の影で隠されて（ハンドオクルージョン），内容の認識が困難になる恐れがある．Rosenthalらによる，日常作業を対象としたプロジェクタを使った支援方法の評価では，ハンドオクルージョンが起こりやすい作業としてトレースが挙げられている．そこで本研究では，作業内容をペンによる線のトレースに限定し，トレース時に生まれるハンドオクルージョン管理方法として，視覚と聴覚に注目してそれぞれ2つの方法を提案する．評価実験では各管理方法の下でトレースを行い，その精度やユーザの嗜好から，管理方法を評価する．