REMON へのイベントフラグ機能追加の提案と評価

摘要

リ アルタイム簡易モニターReal-time EmbeddedMONitor(以降REMON)(1)は割り込み処理にリアルタイムOSのTask Control Block(以降TCB)に似たInterrupt ControlBlock(以降ICB)と呼ばれる復帰を行うために必要なデータを格納する領域を付与することによって割り込み処理が待ち状態を持つことを可能にしている. これにより, 割り込み間の処理の切り替えや排他制御が可能となる. 現在,REMON にはセマフォという同期・通信機能の1 つが備えられている. しかしながら, REMON のセマフォでは, すべての条件が成立するまで待つAND 条件待ち, 複数の条件のうちのどれかが成立するまで待つOR 条件待ちができないという問題点がある. イベントフラグを使用することにより,複数待ち条件を利用した制御が可能となり, 複雑な待ち条件を簡単に記述することができるため, システムの品質を簡単に向上させることが期待できる.