ホール素子による微小磁場計測の検討とノィズスぺクトル測定

摘要

今回，磁気増幅構造付き高感度InSb薄膜ホール素子につ いて，微小磁場検出における磁界検出特性，磁界検出の精 度を決めるオフセット電圧の揺らぎ，さらに，ノイズのパ ワースぺクトルついての検討を行った.磁界検出の感度に おいては，1|iTの磁束密度の磁界を精度よく測定すること ができることがわかり，さらに，その最大揺らぎは±250 nT， 揺らぎの標準偏差は130 nT程度であることが分かった.ま た，ノイズスペクトル測定では広い周波数範囲で1/fノイズ が観測され，そのパワースぺクトル密度は，入力電流に比 例していることが分かった.ホール素子の駆動に最適な電 流や周波数，素子形状の検討，また，単結晶や量子井戸試 料についても今回と同様な微弱磁界検出特性と電圧揺らぎ によるノイズの評価が，今後の課題である.