Ni基合金HR6Wの長時間クリープ疲労特性評価

摘要

Ni基合金HR6Wは，蒸気条件700℃級の次世代石炭火力発電技術であるA-USC(Advanced Ultra-Super Critical)用配管·伝熱管の候補材料であり，特にクリープ延性，大径厚肉配管製造性および耐熱疲労特性などの高温延性を重視した成分設計がなされている.また，クリープ破断試験結果より，高い高温延性を有していることが報告されている.その他，クリープ破断試験以外にもクリープ疲労特性が調査されており，久布白らにより複数のA-USC候補Ni基合金のクリープ疲労特性を比較した結果や，野口らによって同じ配管候補材料であるAlloy617とクリープ疲労特性を比較した報告がある.HR6Wのクリーブ疲労特性については，Ni基合金の中でも高く，その理由は延性が高いことに起因すると説明されている.