LED 照明システムにおけるPN 符号を用いた電力線搬送通信:電力変動抑制方式の検討

摘要

節電に資する省エネルギー対策として，白熱灯より消費電力の少ないLED ランプへの交換需要が高まっている[1]．LED 照明システムには， LED ランプを電力線搬送通信により調光する製品がある．しかし，電力線には様々な機器を接続するため，稼働状況によってはノイズが発生し，通信に悪影響を及ぼす問題がある．また，従来方式では変調による電力変動が大きいため，LED ランプがフリッカを起こす．さらに，この電力線搬送通信が他機器へ悪影響を及ぼす．前回の報告では，フリッカの発生を抑制する2 つの変調方式を提案し，雑音に対する信頼性の評価をおこなった[2]．本報告では，前回報告した方式の1 つである，他機器への悪影響低減が期待できる電力変動抑制方式に着目し，電圧変動率の違いによる雑音に対する信頼性評価をおこなう．