ロバスト性を考慮したステンレス鋼の応力腐食割れ改善のための最適ショットピーニング加工条件の検討

摘要

現在稼働している原子炉の圧力容器の内張りや配管等の構造材には，耐食性や機械加工性に優れるオーステナイト系ステンレス鋼が多く用いられている.冷却材に水を使用する軽水炉では，不純物を低く抑えるように水質管理されており，腐食しにくい環境である.しかし，このような水質管理が行われていても，高温高圧下ではごく微量の不純物の混入によって応力腐食割れが加速してしまうことがある.この応力腐食割れを防止する手段として，材料の表面に圧縮残留応力を付与することができるショットビーニング加工が用いられている.