窓面の緑化による日射遮蔽効果の検証その8 年間熱負荷解析による緑化計画の検討

摘要

本報では、本壁面緑化の日射遮蔽に関わる設計仕様を変化させた年間熱負荷解析により、熱負荷に対する影響を検証した。その結果、落葉種では緑被なしの状態よりも年間熱負荷が1.0％減少した。常緑種では、冷房負荷削減量よりも暖房負荷増加量が大きく、年間熱負荷が4.0～6.3％増加する傾向であった。窓の日射負荷は熱負荷の増減に大きく影響し、西日遮蔽における効果も大きい。本緑化システムは壁面と窓面を覆い、さらに点検歩廊や窓壁面の日射遮蔽効果を加味している。今後は植物のみによる年間熱負荷への影響を検証し、また、緑化された建物内外の視環境を含めた総合評価が必要であると考える。