高強度鋼(H-SA700B)を用いた溶接継手の疲労強度に関する研究(その3. 十字突合せ継手及び荷重非伝達型すみ肉溶接継手の疲労強度)

摘要

高強度鋼(H-SA700B)鋼材を用いて溶接継手の疲労試験を行い、以下の結論を得た。1)　R=0 での破断箇所は十字突合せ継手及びすみ肉溶接試験片とも母材部からであり、σ_(max)=σ_yではHAZ部であった。2)　R=0 の実験より、十字突合せ継手及び荷重非伝達型すみ肉溶接継手の疲労強度は現行の設計基準AIJ(80)を満たし安全側であった。3)　最大応力基準疲労寿命試験σ_(max)=σ_yにおいて、十字突合せ継手の疲労強度はAIJ(50)に相当し、現行の疲労設計基準より下回った。