空気による付加質量を考慮した膜構造の動的応答解析その1 　サスペンション膜構造モデルへの適用

摘要

膜材に代表される張力材は、一般に構造剛性を持たず、形状が不確定であるため、初期形状解析や裁断図解析が必要である。また、膜材自身は極めて軽量であり、風荷重作用時や膜面振動時の空気による反力の影響が大きく、その応答を把握することは重要である1 )。　本研究では、座標仮定有限要素法を用いた張力構造に対する一連の解析方法( 形状, 裁断図, 静･動的解析) を採用する2)。著者等は、この解析法に基づき、鉛直･水平方向の位相差を考慮した変動風速データによる、張力構造の動的応答解析例を示してきた4 )。しかし、空気による付加質量の導入はなされていない。